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《王位戦》永瀬叡王 執念の勝利でPO進出決定

5月23日(木)に第60期王位戦挑決リーグ白組 ▲永瀬拓矢叡王vs△澤田真吾六段の対局が行われました。

私事になりますが、先日 某将棋大会に参加しました。
予選はなんとか突破できましたが本戦トーナメントで惨敗でした。
負かされた相手は割と名の知れた方で対局を通じて大変勉強になりました。
高段者には変化球を投げても効果が薄そうなので真っ向勝負で最先端の戦型で挑みましたが相手の知識量が上回っており勉強不足でリードされた差をきっちり確保されて負かされました。
最近の将棋は終盤まで手順が確立されている内容が多くあり、勉強量がそのまま結果に表れやすいので今回の成績は当然の結果なのですが、やはり負かされることは悔しいです(´;ω;`)
ですが、ネット将棋などでは味わえない緊張感を体感できたので大会に参加できて良かったです。
また機会があれば大会に参加したいと思います。
今回、ご紹介する将棋は忌まわしき(笑)角換わり腰掛け銀。
永瀬叡王の先手で角換わり腰掛け銀となりました。
第1図は先手が▲4五桂と仕掛けたところ。

第1図以下の指し手
△2二銀▲3五歩△同歩▲6五歩△同歩▲5五銀△3三桂(第2図)

この局面の▲4五桂に対して△2二銀が現在最善とされている応手。
放っておくと△4四歩から桂馬を取られますので先手は▲3五歩~▲6五歩と攻めていきます。
▲6五歩に対して△同桂は▲同銀~▲3四桂と攻められますので△同歩が無難な応手。
▲5五銀に対して△5四歩と突くのは▲6四角!△5二玉▲2四歩△同歩▲同飛△5五歩▲2二飛成△同金▲5三銀で攻め切られます。
後手は△3三桂として壁形を解消しつつ急所の4五桂を消しにかかります。

第2図以下の指し手
▲1八角△8二飛▲2四歩△同歩▲同飛△8六歩▲同銀△2三金▲6四歩△5二銀▲3三桂成△同玉▲2九飛△2四歩▲4五角△4四歩▲2三角成△同玉▲4五歩(第3図)

▲1八角は8一飛型で頻出する筋で、△4五桂と桂を取ると▲同角とした手が▲6三角成△同金▲7二銀と▲3四桂の両狙いとなり後手は防げなくなりますので△8二飛と先受けします。
2筋の歩交換後、△2三金に対する▲6四歩が細かい利かし。
△2四金と飛車を取るのは▲6三歩成△同金▲3三桂成△同玉▲6三角成で先手優勢になります。
後手の△2四歩に対する▲4五角が英断の1手。
△4四歩に対して角を引くと△4三桂で銀を捕獲されますので、先手は角を切った攻めをしなければなりません。
▲2三角成△同玉に対して▲4五歩が大切な1手。
うっかり▲4四銀とすると△6六角が王手銀取りとなって先手の攻めが頓挫します。
▲4五歩とすることで▲4四歩・▲4四銀・▲4六桂といった攻め筋のバリエーションが増えます。

第3図以下の指し手
△8四桂▲6七金△6六歩▲同金△6七歩▲7八玉△8八歩▲4四銀△8九歩成▲3五銀△2五桂▲8九飛△7六桂▲同金△2七角(第4図)

▲2六桂△3三歩▲4六金としましたが、この応酬は先手が損をしました。
▲2六桂に代えて▲4四金として△4五角成を防ぎつつ▲3四銀からの攻めを見せておく方が優れていました。
本譜の▲4六金に対して後手はB面攻撃を継続する△2八角としておけば互角の形勢でしたが、△3七桂成とした手が暴発のような1手で形勢が先手に傾きました。
攻め駒が不足していたためB面攻撃を仕掛けたにも関わらず、一転△3七桂成~△5八角とした手は方針が一致していないので読みを進めていく中で後手に誤算があったのかもしれません。
本譜の進行は後手の攻めが薄く先手の優位が拡大しています。
先手はあと一押しで勝利が確定しますが・・・

第5図以下の指し手
▲5八金△同角成▲4四桂△8六飛▲同歩△7六銀▲8八飛△6五桂▲8九玉(第6図)

▲5八金が今まで築き上げた優位を吹き飛ばした悪手。
▲4九飛と角を取り、以下△同馬▲4四桂△4一銀▲3六桂と攻めていけば勝勢でした。
後手は飛車を入手しても小駒が無いため、先手玉に迫る有効な手がありません。
本譜は▲5八金と飛車を残して▲4四桂としましたが△8六飛~△7六銀で一気に逆転しました。
こう進んでみると8九飛車より6八金の方が守りに効いてることが分かります。
第6図の局面、後手に最大のチャンスが訪れていました。

第6図以下の指し手
△6九馬▲3二角△1二玉▲7八歩△7七桂成▲同歩△同銀成▲7八歩△8七歩▲同角成△同成銀▲同飛△7九金▲9八玉△4三角▲6七銀△7八馬(第7図)

△6九馬が敗着。これ以降、後手に勝ち筋は無くなりました。
正着は△7七桂不成で、以下▲9八玉△9五歩で先手玉は寄っていました。
△9五歩は△9七金▲同玉△9六歩▲9八玉△9七歩成の詰めろになっています。
△9五歩に▲5八飛は△8七金で詰むため先手は▲同歩とするよりありませんが、そこで△6九馬と入る手がさらに詰めろ。
①▲3二角△1二玉▲7六角成と銀を取るのは△9七金▲同玉△9五香で詰み、②▲8七桂と受ける手に対しては△9五香▲9六歩△同香▲9七歩△7九馬▲3二角△1二玉▲7六角成△8九桂成で後手玉に詰みはなく、先手玉は1手1手の寄りとなります。
本譜の△6九馬は▲3二角△1二玉▲7八歩とされ、後手は駒を渡さずに詰めろをかけることができなくなっています。
△7七桂成から詰めろをかけ続けましたが▲6七銀が1手勝ちを読み切った受けの決め手。
第7図の局面、▲同銀は△同金が詰めろになり逆転しますが・・・

第7図以下の指し手
▲7六歩△6七馬▲2三歩△7六馬▲2二歩成△同玉▲3四桂打△同歩▲同桂△同角▲3三銀まで先手の勝ち。

▲7六歩で後手はどうやっても詰めろが続きません。
△6七馬に▲2三歩が急所の1手。
△同銀は▲4二飛△2一玉▲6七飛で先手勝勢。
△同玉は▲6七飛△7六角▲9七玉△6七角成▲2四銀△同玉▲2三飛!(変化図)で詰み。

△同銀は▲3五角△2五玉▲3七桂で詰み。
△同玉は▲3二角で①△1二玉は▲2四桂△1三玉▲1四角成で詰み。
②△2四玉は▲3六桂で△2五玉は▲3七桂、△1三玉は▲2五桂△1二玉▲2四桂でぴったり詰みます。
投了図以降は△同玉の1手に▲3四銀△同玉▲3五飛△2三玉▲3二角で△同馬は▲同飛成で詰み、△1二玉は▲7六角成で先手勝ちとなります。
本局は終盤の入口まで先手が完璧な指し回しでこのまま永瀬叡王の快勝譜となるかと思われましたが、たった1手のミスで形勢が逆転しました。
しかし、永瀬叡王の王位挑戦にかける執念が再逆転を呼び込み、見事プレーオフの切符を掴み取りました。
叡王を奪取し、自信に満ち溢れている永瀬叡王がどこまで勝ち進むのか、今後の活躍に期待したいと思います。

以上、最後までお読みいただき有難うございました。


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habuparov
会社での出世を目指し、毎日奔走しながら働く地方住まいのサラリーマン。仕事のことから趣味の将棋のことまで気まぐれに書いています。

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