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《棋王戦》都成五段 藤井七段に快勝し本戦T進出

5月28日(火)に第45期棋王戦予選 ▲都成竜馬五段vs△藤井聡太七段の対局が行われました。
本戦トーナメント進出を賭けた本局の戦型は都成五段の先手で相掛かり模様の出だしとなりました。

第1図は後手の藤井七段が横歩を取ったところ。
穏やかに進めると先手は1歩損のつまらない展開になりますので、この手を逆用してリードを奪いにいきます。

第1図以下の指し手
▲2二角成△同銀▲7七歩△7四飛▲8二角△9二香▲9一角成△8三角(第2図)

▲8二角と打ち込む筋は相掛かり戦で時折見かける攻め方ですが、打った角がへき地にいて働きの悪い状態が続きますので、先手はいかに馬を活用させれるかが重要になります。

第2図以下の指し手
▲2六飛△9四歩▲8六歩△5四飛▲6八銀△9三桂▲8五歩△同桂▲8六飛△5五飛▲7六飛△6二玉▲8二馬△2五飛(第3図)

先手は8三角を目標にするため8筋の歩を伸ばしていきます。
後手△6二玉のところでは△6二金が勝ったように思えます。
ここからの先手の対応がうまく後手はこの後△6二玉と指した手を的確に咎められました。
後手は△5四飛~△5五飛と小刻みに動かし、△2五飛と回った局面は先手の歩切れを突いてうまくやったように見えましたが・・・

第3図以下の指し手
▲7三飛成△同銀▲8三馬△7二歩▲9二馬△2八飛成(第4図)

▲7三飛成が英断の1手。
飛車を渡すので躊躇しそうな局面ですが、▲7三飛成 以降の手順は適切な状況判断に裏打ちされた好手順でした。
先手陣は低い陣形で飛車を打ち込むスペースが無いので強い戦いができます。
第4図から先手がさらに上手い立ち回りを見せます。

第4図以下の指し手
▲3六歩△1九竜▲3七角△2八香▲7六香△3三桂▲8三馬△6四銀▲8四馬△5二玉▲8五馬(第5図)

▲3六歩~▲3七角から▲7六香とした一連の手順が攻防兼備の好手順で後手はしびれました。
守っては1九竜を牽制し、攻めては7三の地点に効きを集中させています。
▲8三馬~▲8四馬~▲8五馬と手順に桂馬を入手でき先手好調の流れです。
本譜は△6二玉が咎められた格好になっており後手は非常に苦しくなりました。

第5図以下の指し手
△6五銀▲7二香成△同金▲6四桂△4二玉▲7二桂成△4五桂▲7三角成△5四銀▲6二成桂△2九香成▲1九馬△同成香(第6図)

第5図の局面、放っておくと▲6四角と銀を取られるので後手は何らかの対応しなければいけません。
本譜は△6五銀としましたが▲7二香成~▲6四桂がぴったりの攻めで先手の優位が拡大しました。
結果論になりますが、この後 都成五段に疑問手・悪手が出ず完璧な指し回しで押し切りましたので、藤井七段としてはこの局面で勝負手を放つしか勝機はありませんでした。
△4五飛と馬取りに打つ手が唯一の勝負手でした。
▲9四馬と逃げると△2五桂と跳ねて3七角の効きをそらして△2九香成とできれば勝負形になります。
正しく指されれば先手リードに変わりはありませんが、逆転の余地は十分ありました。
△6五銀以降、先手の攻めが的確でほぼ最短ルート後手玉を追い詰めます。

第6図以下の指し手
▲8四馬△3三玉▲5二成桂△8六桂▲5一馬△4二香▲7九金△3一銀(第7図)

▲8四馬~▲5一馬が分かりやすい攻めで、先手の勝ち筋に入りました。
▲3五歩が急所の一手。
後手としては金・銀で攻めてこられる分には取った駒で守りを修復することができますが、歩で攻められる形になると守りを修復することができません。

第7図以下の指し手
▲3五歩△7八歩▲6九金△2八飛▲3四歩△同玉▲3五歩△2五玉▲4二成桂△2六角▲5八玉△4二銀▲同馬△同金▲1六金まで先手・都成五段の勝ち。

投了図以降、①△1四玉は▲2五銀。②△2四玉は▲3四飛。③△3六玉は▲2五銀△3五玉▲3四飛で詰み。
△3五玉であれば詰みませんが▲3六香と打たれ△同玉は▲2五銀△3五玉▲3四飛で詰み。
△4四玉には▲2六金と角を取った手が▲6六角△5五銀▲3四飛までの詰みを見ており、後手は攻防共に見込みがありません。

本局は全体を通して都成五段にミスらしいミスがなく文字通り快勝でした。
終盤戦の相手に粘りを許さない急所を突いた寄せは非常に参考になります。
都成五段はプロ入りして3年が経ち、いつ活躍してもおかしくないと言われておりますので本戦トーナメントで勝ち進まれることを期待しています。
また藤井七段も本局では大きなミスがなかったのですが、今回は相手の状態が良すぎてノーチャンスでした。
勝率8割を誇る天才中の天才でもなかなか挑戦に手が届きませんね(´;ω;`)
改めて厳しい世界なのだと思い知らされます。
都成五段・藤井七段の今後の活躍に期待したいと思います。

以上、最後までお読みいただき有難うございました。


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habuparov
会社での出世を目指し、毎日奔走しながら働く地方住まいのサラリーマン。仕事のことから趣味の将棋のことまで気まぐれに書いています。

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