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《王座戦》豊島名人 磐石の勝利で2回戦進出

5月29日(水)に第67期王座戦挑決トーナメント 1回戦 ▲豊島将之名人vs△横山泰明六段の対局が行われました。

戦型は豊島名人の先手で横歩取りとなりました。
じっくりした展開となり迎えた第1図。
先手が5八玉を6八に寄ったところ。
後手はこの手を見て、仕掛けを敢行します。

第1図以下の指し手
△4四角▲3六飛△1六歩▲同香△同香▲同飛△7五歩▲5八玉△8六歩▲同歩△7六香(第2図)

△4四角と角を急所の位置に据えます。
この手は3五歩を取る目的ではなく左辺に狙いを定めた1手です。
先手は飛車の横利きを残しつつ3五歩を守るため▲3六飛。
本譜は△1六歩としましたが、これは指しすぎでした。
ここは単に△7五歩としておけば先手が動きにくくなっていました。
本譜では香交換をしてから△7五歩としましたが、▲5八玉とした手が上手い受け流しでした。
第2図から先手のカウンターが決まりました。

第2図以下の指し手
▲7四歩△同銀▲6四香△7二金▲4五桂△7七香成▲同金△6六歩▲6一角△同飛▲5三香△4二玉▲6一香成(第3図)

▲7四歩△同銀で6四に空間を作ってからの▲6四香が急所の一撃。
後手に大きな楔が打ち込まれました。
後手陣は左右に金銀が分かれてるので飛車を打ち込まれると脆く崩れます。
後手としては△7七香成▲同金に△8八歩や△8八角といった手でゆっくり攻めたいところですが、先手の攻めが厳しい為ゆっくりした攻めは間に合いません。
本譜は非常手段で△6六歩と先手陣の急所に手を付けました。
ここで後手の攻めを余せると見た先手が▲6一角~▲5三香と踏み込みました。
▲6六同歩の方が手堅い指し方ですが、最短での勝ちを目指した本譜の進行は豊島名人の調子の良さが伺えます。

第3図以下の指し手
△6七歩成▲同金△3一玉▲1四歩△1二歩▲5二香成△7八角▲6八歩△2二玉▲4一飛(第4図)

▲5二飛~▲7二飛成と金を取る手が残っているので△3一玉と早逃げしますが▲1四歩が細かい利かし。
後手は△1五歩▲同飛△1四歩として1筋を守りたいところでしたが、先に▲1四歩と抑えられため逃走ルートがかなり狭まりました。
▲5二香成が手勝ちを見越した着実な攻め。
豊島名人の持ち時間の使い方から、この段階で後手から早い攻めがないことを見切り、既に勝ちを確信されていたと推察されます。

第4図以下の指し手
△9九角成▲4二成香△6三香▲3二成香△同銀▲2三歩△同銀▲3一金(第5図)

難しいことをせず、守り駒を1枚ずつ剥がしていく基本通りの寄せ。
自玉の安全度を正確に見極め、着実な攻めで1手勝ちできることを読み切っています。
地味な寄せに思われますが、正確無比の読みに裏打ちされた寄せ方でした。

第5図以下、△6七香成から王手を続けますが逆転の目はなく、ほどなく先手勝ちとなりました。
本局は豊島名人の読みの正確さが光った一局でした。
攻守の切り替えにおける状況判断が的確で危なげない内容でした。

これで2回戦進出となり、次は渡辺二冠との対戦です。
両者は棋聖戦でも対戦しますが、ともに好調を維持されており今のところ他の棋士より頭一つ抜きに出ております
まさに天下分け目の戦い!
両者とも最高の状態で迎える棋聖戦が楽しみです。
棋聖戦五番勝負第1局は6月4日(火)です。皆さんも楽しみましょう^^

以上、最後までお読みいただき有難うございました。


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habuparov
会社での出世を目指し、毎日奔走しながら働く地方住まいのサラリーマン。仕事のことから趣味の将棋のことまで気まぐれに書いています。

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