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《竜王戦》豊島二冠 天王山の一戦を制し決勝進出!

8月2日(金)に第32期竜王戦決勝トーナメント ▲豊島将之二冠vs△渡辺明三冠の対局が行われました。

棋界最高峰に君臨する二人が準決勝で激突しました。
戦型は豊島二冠の先手で角換わり腰掛銀。
早い指し手で迎えた第1図、先手の豊島二冠が迷い無く仕掛けました。

第1図以下の指し手
▲4五桂△2二銀▲3五歩△4四歩▲5三桂成△同玉▲3四歩△4三金▲7五歩△8六歩▲同歩△6三銀(第2図)

▲4五桂に対して△4四銀と上がった前例が多い中、渡辺三冠が選択した手は△2二銀。
互いに濃密な事前研究の下地があることは容易に想像できます。
果たして、どちらの研究が先を行っているのか・・・
第2図まで進み、後手の桂得となりましたが玉の安定度は雲泥の差なので、実戦的にはまだまだ難解な形勢となっています。

第2図以下の指し手
▲4五歩△7五歩▲5五銀△7四桂▲4四歩△4二金▲5八金△5二玉▲4九飛(第3図)

▲4五歩~▲5五銀が攻めを繋げる好手順。
▲4五歩に△同歩は玉のこびんが空き、先手の攻め幅が広がるので後手は4五歩を取ることができません。
△7四桂に対して▲4四歩とした手が意表の1手でした。
普通は▲4四銀と出て、金と交換する手が自然な攻め方です。
▲4四歩とすると△4二金とされたときに、先手はこれ以上攻め駒が前に進むことができないので先手の攻めが空振ったかに思えましたが・・・
次の▲5八金が自玉に守り駒を近付けつつ飛車の転回を見せたうまい1手でした。
かなり細いですが、先手の攻めは繋がっていそうです。

第3図以下の指し手
△5三金右▲7二歩△5四歩▲7一歩成△同飛▲4三歩成△同金上▲同飛成△同金▲4四歩△4二金▲4三金△6二玉▲4二金(第4図)

△5三金右は4三の地点に利きを増やしながら壁金を解消する手なので、おそらく大多数の方が第一感の手だったと思います。
しかしながら、この手はソフトの評価としては良くなかったようですね。
ソフトは△3二角の受けを推奨していて、以下▲4三角△同金▲同歩成△同角▲同飛成△同玉▲4四歩△5二玉▲4三角△5一玉▲5四銀△2七角(変化図)

う~ん・・・(-“-;) ?? 私には指せないですね。
自然に見えた△5三金右が良くなかったのは、渡辺三冠にとって不運でした。△3二角を選択することは難しかったと思います。

本譜の▲7二歩に対する△5四歩が悪手で後手は形勢を損ねました。
銀取りに打った歩ですが終局まで銀を取る手が回らず、結果として1手パスの手になりました。
△5四歩に代えて△3六角であれば、まだまだこれからの勝負でした。
一例として△3六角▲6八金右△2七角成▲4六飛△4五歩といった展開で飛車筋を止めることができれば後手は十分戦えました。
本譜は△5四歩に対して▲7一歩成△同飛▲4三歩成から殺到され先手の攻めが筋に入りました。
▲4三飛成に△同玉は▲4四金△同金▲同銀△同玉▲6二角△5三角▲7一角成△同角▲4一飛で先手勝勢。
▲4三金に△同金は▲同歩成△同玉▲6二玉で先手勝勢。
後手は飛車が7一に移動させられたことで▲6二角の筋ができたことと先手陣に脅威がなくなったことが大きく、かなり勝ちづらい状況になりました。

第4図以下の指し手
△8七歩▲同金△8五歩▲4三歩成△8六歩▲同銀△同桂▲同金△8七歩▲同金△6九角▲8三金(第5図)

△8七歩~△8五歩と8筋から攻めますが▲8三金が決め手。
△8七角成▲同玉△8五飛の王手金取りが気になりますが、それには▲7八玉△8三飛▲5三と△同玉▲4四角△4二玉▲7一角成で先手勝勢となります。
実戦はこの後、数手で豊島二冠が勝利を収めました。

本局は豊島二冠らしい隙のない手堅い指し回しが光った一局でした。
最近は角換わり腰掛銀における後手の対策が確立されてきており、先手の攻めが難しくなってきておりましたが、そのような中で本局で見せた先手の攻めはさすが名人といった指し回しでした。
棋聖を失冠しましたが、相変わらずの強さを維持しており竜王挑戦に大きく前進したと思います。
次は永瀬叡王vs木村九段の勝者との対戦となります。
本局のようなハイレベルな内容を期待したいですね^^

以上、最後までお読みいただき有難うございました。

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habuparov
会社での出世を目指し、毎日奔走しながら働く地方住まいのサラリーマン。仕事のことから趣味の将棋のことまで気まぐれに書いています。

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