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《棋王戦》羽生九段 穴熊で杉本八段に圧勝!

8月9日(金)に第45期棋王戦挑決トーナメント ▲杉本昌隆八段vs△羽生善治九段の対局が行われました。

戦型は先手の杉本八段が三間飛車を採用されました。
何気ない序盤の第1図で羽生九段が機敏な動きを見せます。

第1図以下の指し手
△2四角▲4八飛△4二角▲8八飛△2四角▲3七銀△5三銀▲4八玉△2二玉▲3八玉△1二香▲6五歩△1一玉▲2八玉△2二銀(第2図)

△2四角~△4二角に再度△2四角が上手い手順。
形良く受けようとすると▲4八飛になりますが、再び△4二角とされると千日手になります。
先手の杉本八段としては序盤早々に千日手は辛すぎるので▲3七銀としましたが、後手に一直線に穴熊に組まれ早くも作戦負けの様相を呈してきました。
先手はどこかで▲4五歩から仕掛けたいところですが△2四角が守備によく効いていて▲4五歩には△5七角成で不利になります。
先手は仕掛けることができず第2図から10数手進み第3図へ。

囲いが完成した後手に比べて先手は穴熊のハッチが開いた状態。
ここはハッキリ先手の作戦負けです。
完全に立ち遅れており後手に先攻を許すことになりました。

第3図以下の指し手
△7五歩▲同歩△7二飛▲6四歩△同歩▲6八飛△8六歩▲6四飛△8七歩成▲6一飛成△7五飛▲6六角△8五飛(第4図)

後手は囲いが完成したので△7五歩~△7二飛で仕掛けます。
その後の△8六歩に①▲同歩は△7五飛▲6四飛△8八歩、②▲同角は△4五歩でいずれも後手有利。
▲6六角に△8五飛とした手がプロらしい細かい1手でした。
△7八飛成でも後手有利ですが以下、▲8一竜△8九竜から桂香を取り合って小駒で攻め合う展開が見込まれます。
△8五飛の意図として、先手は桂香を入手しようとすると▲8二歩や▲8四歩といった手で歩と使う必要があります。
以下△7八と▲8一竜△8九飛成となりますが、先ほどの△7八飛成の変化に比べて先手は1歩使わさていますので攻めの幅が僅かに狭まります。
僅か1歩の違いですが、この後 振り飛車側は歩切れに苦しむことになりました。

第4図から20手ほど進み第5図へ。

第5図以下の指し手
▲8四馬△6一角▲4一飛△6九飛成▲7五馬△3一銀右▲8二と△3五歩▲8一と△3六歩▲同銀△3七歩▲同桂△4四桂(第6図)

▲8四馬が悪手で事実上の敗着になりました。
指しにくい手ですが▲7五飛であれば難解な戦いが続いていました。
変化の一例として▲7五飛に△同飛成▲同馬△8三角▲8二飛といった展開が予想されました。
本譜は先手で飛車を下ろされた手が大きく、先手に攻める手番がなかなか来ませんでした。
相穴熊戦では一度形勢に差が付くと追いつくことが非常に難しく、1手の悪手が命取ります。
そういったことから▲8四馬の罪はとても大きかったです。
▲4一飛に△6九飛成も細かくポイントを稼いだ上手い手でした。
△6九飛成に代えて△5二角や△4三角とすると▲8一飛成と1手で桂馬が取られます。
△6九飛成とすることで8一飛成を防いでいますので、先手は▲8二と~▲8一と と2手を費やして桂馬を取ることになりました。
終盤に差し掛かったこの局面で1手稼げたことはとても大きかったです。
そして△3五歩が急所を正確に捉えた攻めでした。
△3六歩~△3七歩で瞬く間に穴熊が弱体化しました。
△4四桂と両取りを掛けられた局面、堅さ・駒得が大きく後手の優勢がはっきりしました。

第6図から先手が粘り、迎えた第7図。

先手の猛攻で後手陣を肉薄しましたが、ここでは後手勝勢となっています。
ここから後手が正確な寄せで勝ちを決めました。

第7図以下の指し手
△4六桂▲2八銀打△7八竜上▲4八歩△7四角▲3三桂不成△同桂▲5六歩△同角▲4七金△同角成▲同歩△3八角まで後手・羽生九段の勝ち

金取りですが後手陣はまだ余裕があります。
△4六桂が守り駒を剥がす間違いのない正確な寄せ。
先手は穴熊らしく駒を埋めて粘りますが△7四角と遊びかけていた角まで攻撃参加され為す術がありませんでした。
△3八角で先手は受けなしとなりました。
以下▲同銀は△同桂成で必死、▲同歩は△2九竜▲同玉△3八桂成▲1九玉△2八成桂で詰みなので投了やむなしです。

本局は羽生九段の快勝譜でした。
序盤の機敏な動きからペースを掴むと、そこからは悪手のない完璧な指し回しでした。
穴熊崩しのお手本のような攻めでしたね。
逆に先手は終始劣勢で、杉本八段としては力を発揮できず惜敗となりました。
羽生九段相手に万全な穴熊を組まれると、いかに振り飛車の名手といえど勝つのは非常に難しいですね。
杉本八段は振り飛車党代表格の棋士の一人ですので、今後も巧みな振り飛車を見せていただきたいところです。
勝った羽生九段は3回戦進出となり、次は難敵である深浦九段との対戦です。
タイトル100期を見たいので羽生九段が勝つことを祈ってます。
・・・深浦九段ゴメンナサイ・・・(人ω<`;)

以上、最後までお読みいただき有難うございました。

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habuparov
会社での出世を目指し、毎日奔走しながら働く地方住まいのサラリーマン。仕事のことから趣味の将棋のことまで気まぐれに書いています。

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