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《王位戦》木村九段 鉄壁の受けで豊島王位に快勝!

8月9日(金)に第60期王位戦七番勝負 第3局 ▲豊島将之王位vs△木村一基九段の対局が行われました。

王位戦はここまで豊島王位の2連勝と木村九段にとって苦しい開幕となりました。
シリーズを盛り上げるためにも木村九段に頑張ってほしいけど相手が強すぎて厳しいか・・・
そんな心配をよそに王位戦第3局は木村九段の持ち味「千駄ヶ谷の受け師」が存分に発揮された1局となりました。

戦型は豊島王位の先手で矢倉となりました。

この戦型は木村九段の持ち味が出やすい形なので豊島王位がこの戦型に誘導したのが意外でした。
おそらく竜王戦挑戦者決定戦三番勝負を見据えた上で矢倉を選択されたのではないかと推察されます。
良い意味で豊島王位は力が抜けていると感じました。
第1図、豊島王位は陣形整備をする手もあるところでしたが、▲4五歩から積極的に攻めに出ました。

第1図から20手ほど進み、第2図の局面で1日目終了となりました。

局後の感想戦で、豊島王位はこの辺りは既に先手が苦しいと見ていたようです。
豊島王位が1日目で苦しくなるのは珍しく、何か誤算があったみたいですね。

第2図以下の指し手
△4五同銀▲3五角△5三金▲5五歩△3七銀(第3図)

先手は前線に出ている駒が角だけなので攻めを繋げるのが非常に難しくなっています。
ただ後手も具体的に良くする手順が分かりにくいので実戦的には難しそうですね。
△3七銀は最善手ではなかったように見えます。
この局面、後手は手厚く受けていけば自然によくなるところだったので△4四銀としたいところでした。
以下▲6八角と逃げれば△3六歩として抑え込みを図れば、木村九段の特徴が活きる負けにくい将棋になっていたと思います。
本譜は△3七銀の後、ずっと苦しかった先手に一筋の光が差しました。

第3図以下の指し手
▲2七飛△3六銀▲2九飛△4六桂▲6八金右△3八桂成▲5九飛△4四金右▲同角△同金▲7九玉△4八成桂▲5六飛△4七銀不成(第4図)

▲2七飛△3六銀▲2九飛で銀が離れたことで中央が手薄になったので先手にも楽しみが出てきました。
後手に一方的に攻められる展開になっていますが、その中でも▲6八金右~▲7九玉として堅牢さが増したので強い戦いができるようになりました。
有段者を目指す方は、このように戦いの中で玉形を整える手は覚えておきたいテクニックですね。
チャンスを待ち続けて迎えた第4図、先手の我慢が実り一度は大きく離れた形勢が急接近してきました。
果たして先手はチャンスを掴めるか・・・

第4図以下の指し手
▲4五歩△同金▲3四銀△5六銀不成▲4三金△4一玉▲4五銀△同銀▲4四桂△6一銀(第5図)

▲4五歩~▲3四銀が暴発気味の攻めで、一旦は互角に戻った形勢が再び後手に傾きました。
ここは飛車を切るタイミングではなかったので▲1六飛と我慢を重ねるべきでした。
本譜は早い段階で飛車を捨てたため先手の攻めが息切れしてきました。
△6一銀とされた局面、先手は攻め駒が少ないのですぐに後手玉を寄せることはできません。
この辺りから「千駄ヶ谷の受け師」が本領を発揮しだします。

第5図以下の指し手
▲5四歩△同銀▲5二金打△同銀▲同桂成△同飛▲同金△3二飛△4二角▲3三銀△3九飛▲8八玉△3一金▲4二銀成△同金▲3一飛成△4一歩(第6図)

▲5四歩が敗着に近い手ではっきり後手優勢になりました。
ここは指しにくい手ですが▲8八玉として後手に悪手・疑問手が出るのを待つ指し方でチャンスを伺うしか先手には勝ちがなかったと思います。
▲5四歩△同銀で4三の金に当てられ、誘い込まれるように▲5二金打。
以下、先手は攻めながら大駒を入手しましたが・・・
第6図まで進んでみると局面がスッキリし、小駒を持たない先手は後手玉に迫ることができなくなっています。

万事休す。先手に早い攻めがないため、ここから後手は余裕を持った攻めで先手を投了に追い込みました。

本局は木村九段の得意形で一度も劣勢になることがない快勝譜でした。
直近の対戦成績は木村九段が3連敗中で内容も悪かったので、この勝ちはとても大きかったと思います。
先日の対永瀬叡王戦でもそうでしたが、得意パターンに入ればタイトルホルダーが相手でも圧倒できる力が木村九段にはあります。
王位戦と並行して竜王戦挑戦者決定戦でもこの二人は戦いますが、前評判では圧倒的に豊島二冠優位。
しかし、この1勝によって前評判を覆す可能性はグッと上がったと思います。
木村九段の快進撃が続くのか、それとも豊島二冠が意地を見せるのか・・・王位戦・竜王戦と要注目の戦いが続きますが、ハイレベルな戦いを期待したいですね^^

以上、最後までお読みいただき有難うございました。

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habuparov
会社での出世を目指し、毎日奔走しながら働く地方住まいのサラリーマン。仕事のことから趣味の将棋のことまで気まぐれに書いています。

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