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《王座戦》永瀬叡王 難解なねじり合いを制し先勝スタート!

9月2日(月)に第67期王座戦五番勝負 第1局 ▲斎藤慎太郎王座vs△永瀬拓矢叡王の対局が行われました。

永瀬叡王の先手で始まった注目の第1局は駒がぶつかったところで千日手となり、指し直しとなりました。

指し直し局は斎藤王座の先手で矢倉の出だしから後手の永瀬叡王が急戦を仕掛ける展開となりました。

第1図以下の指し手
△7五歩▲同歩△7二飛▲6七金△7五銀▲7六歩△8六歩▲同歩△8八歩▲7五歩△8九歩成▲7六銀△9九と(第2図)

後手が積極的に仕掛けを敢行。
△7五銀▲7六歩に銀を引かず△8六歩は急戦の流れ的に指してみたいところ。
△9九と まで進んだ局面はなんとなく後手持ちな気がしていました。
駒割は銀と桂香の交換、大駒の働きは後手の方が良く、ゆっくりした展開になると9九と が働いてくるので指し切りになる心配もなさそう。
後手有利かなと思っていたのですが、ソフト評価では互角ながら若干先手に振れていたようですね(´・ェ・il)ムズカシイ

第2図以下の指し手
▲4六銀△4四香▲7四銀△8二飛▲8五歩△7二金▲8四歩△同飛▲8五銀上△8二飛▲8四歩△3一玉▲8六角△3三角(第3図)

▲4六銀△4四香に▲7四銀とした手がまずかったようで、このあと先手から動きづらくなり形勢を損ねました。
あとで正着を知って驚いたのですが、ここでの最善は▲4五銀打!
仮に△同香▲同銀となれば、まるまる桂馬1枚を損した勘定になるので非常に指し辛い手なのですが、▲3四銀や2筋に香車を設置して2筋を突破する攻めがあるので十分成立していました。
実戦的にかなり指し辛い気もしましたが、このあとの展開を見ると▲4五銀打しかなかったですね。
本譜の手順は銀2枚で8筋を抑え込んでいるように見えますが、本来抑え込みというは争点を与えないように相手の攻めを封じる手法。
抑え込み側は有効な手を重ねてポイントを上げながらじわじわ圧殺していくような戦い方をしなければいけないのですが、第3図の局面は後手の方に指したい手(△3三角~△2二玉・△1四歩・△9四歩~△9三桂)が多く、先手が急いで動かなければいけない局面になっています。
これでは抑え込めていると言えず、形勢は後手有利になりました。

第3図以下の指し手
▲8三歩成△同金▲同銀成△同飛▲8四歩△8二飛▲7四歩△2二玉▲2五金△5五歩▲3四金△5六歩▲同金△6四桂▲5七金△5六歩▲6七金△5二飛(第4図)

▲8三歩成は後手の遊びかけている金を捌かせる手順なので先手は避けたいところでしたが、先述の通りゆっくりしている後手がどんどん良くなるので多少無理気味にでも動かなければいけません。
△5五歩と中央に手を付けたのが上手い戦い方。
8五銀がよく効いているので8筋から攻めることは難しいのですが、逆に中央は手薄になっています。
中央で戦いを起こすことで8五銀を遊び駒にすることができるのです。
第4図の局面、△4六香と銀を取る手が残っているため後手の中央突破が確実な状況となっており形勢は後手優勢。

第4図以下の指し手
▲3三金△同銀▲2四歩△同歩▲4一角△5一飛▲2三歩△同金▲6三角成△4六香▲同歩△5七歩成(第5図)

逆転を狙い先手は2筋から嫌味を付けましたが永瀬叡王の受けが的確で形勢を挽回するに至りませんでした。
△5七歩成が実現し大勢が決しました。
以下数手で後手・永瀬叡王の勝ちとなりました。

本局は銀と桂香の交換が行われたあとの局面(43手目)がターニングポイントで、ここでの方針判断が勝敗の差を分けたように感じました。
斎藤王座はゆっくりした展開を選択されましたが、思いのほか有効な手がなかったことが誤算でした。
ただ、あの局面で▲4五銀は非常に指し辛く、実戦的に勝ちにくい状況だったように感じました。
最近の傾向を見ていると▲6六歩を突く矢倉は早繰り銀などの速攻に対する迎撃手段に乏しく、受難の時代を迎えていますね。
がっぷり四つの矢倉戦が好きだったので、良い対策が見つかって矢倉が復活してほしいところですが・・・本局の流れを見ていると、まだまだ先になりそうです(ー’`ー;)

永瀬叡王の先勝となりましたが、王座戦は始まったばかり。
斎藤王座が巻き返せるかが注目ですね。
注目の第2局は9月18日(水)。
ハイレベルな戦いに期待したいと思います。

以上、最後までお読みいただき有難うございました。

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habuparov
会社での出世を目指し、毎日奔走しながら働く地方住まいのサラリーマン。仕事のことから趣味の将棋のことまで気まぐれに書いています。

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