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《竜王戦》豊島二冠がフルセットの激戦を制し挑戦権獲得!

9月5日(木)に第32期竜王戦挑戦者決定戦三番勝負 第3局 ▲豊島将之二冠vs△木村一基九段の対局が行われました。

1年かけて竜王戦の挑戦者を決める戦いも本局で最後となりました。
ここまで五分の戦いを演じてきた両者の対局は豊島二冠の先手で角換わり腰掛銀となりました。
豊島二冠が得意の戦型なので木村九段がこの戦型に誘導するというのは、意表を突いたように思います。
相手の得意な戦型で戦うということで、木村九段の決死の覚悟を感じました。
個人的には、この段階で木村九段を応援したくなりました。

局面に目を向けて、また驚いたのですが7月に行われた竜王戦の藤井七段vs豊島二冠戦とぼぼ同じ進行になっていました。

7月23日(火)に第32期竜王戦決勝トーナメント ▲藤井聡太七段vs△豊島将之名人の対局が行われました。

先手の藤井七段側を本局では豊島二冠が持ち、後手だった豊島二冠側を木村九段が持つ構図。
藤井-豊島戦では後手の豊島二冠が勝利したのですが、序盤から中盤にかけては先手が有利に進めていたので後手としては避けたい局面なのではないかと感じていました。
それを敢えて後手の木村九段が誘導したということは、自信のある形を見つけたということになります。

その形とは・・・
角を手持ちにして総矢倉に組む手順が木村九段が期待した駒組み。

藤井-豊島戦では先手の仕掛けを封殺するために△6二角と自陣角を放ち、千日手辞さずの構えを取りました。
しかし先手は▲7七桂から桂馬を入手する手や▲4六角~▲5五歩で歩を入手する手順で局面打開が可能であることから、この待機策は後手が面白くないとの結論になっていました。

今回、木村九段が採用した待機策の意図としては
①角を手持ちにすることで、先手に角の打ち込みに備えた駒組みを強要させる
②先手は右辺から中央で動くことが想定されるので、後手の守り駒も右辺に寄せることで耐久力を上げる
・・・の2点が挙げられるます。

角を手持ちで待機できるのであれば、藤井-豊島戦の局面に比べて後手が楽な気がします。

第2図以下の指し手
▲4六角△8六歩▲同歩△同飛▲6五銀△同歩▲9一角成△8七角(第3図)


▲4六角は思い切った1手。
△8六歩から1歩を持ち駒に加えられると後手の攻め幅が広がる感じがあり、指しづらいのではないかと思っていました。
銀と桂香交換が行われた局面、駒割では先手が得をしましたが後手は手番を握っているのが大きくチャンスを迎えたように感じていました。
第1感は△2八銀と楔を打ち込み、以下▲5九飛(▲同飛は△8九飛成で後手優勢)△8二歩と馬筋を遮断しておいてどうか・・・ (-_-;ウーン
もしくは△6六歩と突き捨てておいて後々△7六飛~△6六飛と回れるようにしておくか・・・ (-_-;ウーン
なにかチャンスが来てそうに感じたのですが、意外と攻め手が見つからないですね。
本譜は△8七角!~△6九角成と木村九段らしくない攻めが出ました。
いかにも苦し紛れの大振りパンチで軽くあしらわれそうに感じたのですが、木村九段が棋風とは真逆の攻めを選択したということは、形勢が良くないと考えられていたのかもしれませんね。
結果的には、このあと後手にチャンスが巡ってこず敗着に近い手となってしまいました。

第3図以下の指し手
▲7七金△6九角成▲同飛△8八飛成▲5七玉△5五歩▲9七角△9九竜▲4四香(第4図)

▲7七金が正着で後手が苦しくなりました。
△8三飛と引くと▲8六歩と蓋をされ攻めが困窮するので△6九角成から飛車を成り込みましたが▲5七玉とされ、これ以上攻め込むことができなくなりました。
角を捨てた攻めがあっさり止められ後手は非常に苦しくなりました。
▲9七角~▲4四香と的確に攻められ形勢ははっきり後手優勢に。

第4図から10数手ほど進み第5図へ。

先手がガジガジ攻め続け、後手の総矢倉が見る影もなくなりました。
ここから先手が基本に忠実な矢倉崩しの攻めを見せました。(既に矢倉は崩れていますが・・・(;’∀’) )

第5図以下の指し手
▲2四桂△9七銀不成▲3二金△1三玉▲4五桂△4四銀▲9七桂(第6図)

▲2四桂が矢倉崩しの手筋。
△同歩は▲同歩とされ①△同銀は▲2三歩△同玉▲3一角成、②△9七銀不成は▲6四馬△4二金▲9七桂でいずれも先手勝勢。
したがって後手は△9七銀不成と角を取りましたが▲3二金が厳しい王手。
△1三玉と逃げましたが、▲4五桂~▲9七桂で詰めろ竜取りがかかり勝負あり。
以下、数手で先手・豊島二冠の勝ちとなりました。

本局は後手・木村九段の作戦は悪くなかったように見えました。
△8七角で形勢を悪くされたのですが、あそこは先手がかなり気持ち悪い形をしているので何かありそうな気がしました。
後手は総矢倉でかなり強い戦いができるので、上記に記載した△2八銀・△6六歩といった手で攻め続ける展開にしていれば実戦的に面白い戦いができたように感じます。
手が広い局面で簡単に結論は出なさそうなので、もう少し実践例がほしいところですね。
だれか、この形を指してみてくれないかな・・・(´・ω・`)

本局の結果、豊島二冠が竜王戦の挑戦権獲得となりました。
昨年、凄まじい勢いで竜王位を獲得された広瀬竜王が相手ということで非常にハイレベルな戦いが予想され、二人の対戦がとても待ち遠しいです^^
大注目の竜王戦第1局は10月11日(金)~12日(土)。
楽しく観戦したいと思います。

以上、最後までお読みいただき有難うございました。

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habuparov
会社での出世を目指し、毎日奔走しながら働く地方住まいのサラリーマン。仕事のことから趣味の将棋のことまで気まぐれに書いています。

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